DVZO (Dampfbahn Verein Züricher Oberland;チューリッヒ高地蒸気鉄道協会) という保存鉄道がスイスのチューリッヒ南東30Kmの Hinwil ~ Bauma の約10kmの区間に存在する。この保存鉄道において蒸気機関車が運転されるのは、年間わずか12日間だけである。5月から10月までの第一と第三日曜日である。今回、作曲家 リヒャルト・ヴァーグナーの足跡巡りでスイスを訪れるにあたり、たまたま見つけた保存鉄道だが、運転日を見たら丁度スイス訪問時に運転が有ったので訪れた。一日に6往復が設定されているが、全て蒸機運転のため走行写真を撮影しようと思うと蒸機牽引の列車に乗らなくてはならない。それが勿体なく、何か列車の前に撮影地に着いている方法が無いか探った。Bauma はチューリッヒからアクセスし辛い。Hinwil がアクセスし易いが、Taxi が駅前に待機しているような駅には思えない。電話で呼び出すにも台数が無く出払っている可能性もある。ホテルから事前に連絡を入れておくことも考えたが、予約すると行動が規制されるので止めた。鉄橋のあるNeuthal まで行きたいのでいろいろと検索していたら、Hinwil までの途中駅であるスイス鉄道の Wetzikon から路線バスがあることが分かった。これだ!
Zürich HBF(チューリッヒの中央駅)からWetzikon までは近郊列車のS5で20分、バスに乗り換えて17分で現地に着けることが分かった。 機関車は2台が走っていた。401号機という1901年製造機と8518号機という1913年製造機である。ただ、8518号機は途中で不調になったからか、1931年製造のBe 4/4 Nr.15 という電気機関車がスジに入ってきた。401号機は日本の元号だと明治34年である。車齢114年の機関車が本線を走りまくる姿は感動であった。そして現場では、よく日本から来てくれた、と歓待され嬉しい思いがした。 |
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Last Updated 2015-05-11