■ 2016年4月30日 撮影
Rheinland Pfalz 、Brohl 〜 Oberzissen
ライン川のほとり、ラインラント・パァルツのブロールから西へブロール谷に分け入った線で、蒸気機関車の保存運転が行われている。
http://vulkan-express.de/
区間はブロールからオーバーツィッセンの11.96 Km で、その間を約1時間かけて走る。
軌間は1000mmの、いわゆるメーターゲージで、かつては鉱山の運搬で栄えた線でる。蒸気機関車が走る区間はオーバーツィッセンに向けて一方的に平均13.5パーミルの上りである。
オーバーツィッセンに向けてチムニーファーストでは走り、帰りはバンカーファーストで戻ってくる。その機関車は、なんと(!)1906年製だから、日本の元号に当てはめれば明治39年の生まれである。今年110歳になる機関車、生まれは Humboldt 製のB-B マレーという 半関節式機関車である。日本では箱根越えでかつて使われた例があるだけの珍しい形である。すなわち一体の機関車で片側に二基のシリンダーエンジン部分が備わっている。このHumboldt 製の 11smという機関車、更に興味深いのは、前方ボギーがインサイド・フレームで、後方がアウトサイド・フレームである。このタイプはインドネシアのジャワ島製糖工場で使用された小型機関車で見られるケースである。
ともあれ老体と一切思わせぬ美しい姿で力持ち、ブロールの駅外れからいきなり始まる急勾配でもグイグイと加速していく迫力であった。
|