■ 東ドイツ(ドイツ民主共和国 ; Deutsche Demokratische Republik ) 1977年8月 撮影 (7月30日〜8月5日、東ドイツ滞在) 日本の国鉄から現役蒸気機関車が消えた昭和50(1975)年、大学受験を控えて最期の現役蒸気機関車を撮影に行けなかったという悔しさは大学二年生になった昭和52(1977)年に、現役で活躍する蒸気機関車を求めるために東ドイツへ行く原動力となった。ドイツでも西ドイツでは1977年には現役機が終焉を迎えていたが、なぜ社会主義国の東ドイツまで行こうかと思ったか、その行先を選択した理由をよく覚えていない。当時は鉄道雑誌でも『鉄道ファン誌』がヨーロッパを稀に取り上げた記事を掲載していたが、東ドイツに入国すれば現役機に会えるという根拠となる記事を覚えていない。西ドイツ国鉄の現役蒸気機関車が終わった後も、西ドイツへ東ドイツから国境を越えて入ってくる蒸気機関車が居るという記事を読んだ記憶があるから、それが唯一の手がかりだったのかもしれない。 入国許可のバウチャー取得のためにLeipzig と Dresden を滞在地を選んだが、Leipzig 滞在中は殆ど蒸気機関車に巡り合うことが無かった。しかしあまり目の色を変えて探すこともなく、トーマス教会の日曜ミサに参列して、J・S・バッハゆかりの教会を味わったりしていた(拙者は神道だけど)。本格的に本線蒸機に出会えたのは、Dresden に移動してからだった。Berlin との間で急行列車の運用に就いていたりしていたのだから、驚きだった。東京〜名古屋という大幹線で蒸気機関車が急行列車を牽いて疾走するようなものだから。しかし写真は大したコマが残っていない。東ドイツにおいて鉄道は軍事施設であり、ひょっとして撮影して捕まったらという恐怖心から積極的に行動できなかったからだ。今から思えば、もっと厚かましく大胆に行動すれば良かったと後悔しているが、初めての海外一人旅で危機回避をするためには、そんなものだったろう。 余談だが、2014年に37年ぶりにトーマス教会を訪れた。ああ、この辺りの席に座ってミサに参列したな、と記憶が蘇ってきた。それにしても当時は活気のない薄暗く陰気な街が、一大観光都市の様相に変化しているのには驚いた。 ↓は2014年のトーマス教会だ。1977年には、撮影しなかった。フィルムをケチったからだが、余りにも惜しいことだ。 http://www.photoland-aris.com/myanmar/germany/6/ |
上;当時の DR (Deutche Reichsbahn;東ドイツ国鉄) の時刻表の一部。01型が牽引する列車にメモが記入してある。 |
上写真;ラーデボイル・オスト駅と周辺、 エルベ河鉄橋にて。 |
上; DR (Deutche Reichsbahn;東ドイツ国鉄) の1977年時刻表表紙の一部分。 |
上;上から2枚目と同じくRadebeul Ost 駅にて。2014年の撮影。1977年と線路位置が変わった場所を、ICEが通過していく。 |
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Last Updated 2014-09-08