撮影場所&日;愛知県北設楽郡設楽町三津橋・津島神社、 平成17(2005)年11月12日
参候祭は、七福神が湯立てを行なうというユニークな祭りです。当夜は、19時45分から22時45分まで奉納されました。 |
上写真左【不動の舞】;不動明王は七福神ではないが、滝の守護神として湯立ての正当性を証明するために登場する。 不動明王「一粒を千粒と思う滝の水。みだりに汲み取る云われはいかに。」 禰宜「牛頭天王八王子並みに、白山大権現、十一面観音ほか、大小神祗へ〜(略)〜明王様にも、その湯を御献上なされお帰りなされませ。」 |
上写真右【蛭子(恵比寿)の舞】;日本神話の蛭子は、七福神の恵比寿に習合している。恵比寿は、漁労・商売繁盛・交易の神。 下記の呪文を東西南北中央に唱える、、「きんぜい東方に糸をふてて魚を釣らんとすれば、東方にて宝蔵を釣り出す。」 |
上写真左【毘沙門天の舞】;勇気授福の神様。 禰宜「毘沙門様には、これへ如何致しに御出候。」 毘沙門天「されば当所に神楽あると聞き、氏子に福を授けんと参って候。」 後、前出の蛭子(恵比寿)を追い払う。 | 上写真右【大黒天の舞】;有徳・財宝・戦闘の神。禰宜「それ、その名はなんと申しますか。」、大黒天「ヌメクラ棒というものよ。」、禰宜「どうぞご披露なされませ。」・・・で、大黒天は“ヌメクラ棒”を見物人に走りながら披露すると、祭りは爆笑の渦となる。家庭円満・子孫繁栄の予祝であろうが、大黒天は神道では大国主命と習合している。大国主命の和魂(にぎみたま)は大物主命であるが、その名前の大物とは、すなわち大きな男根の持ち主という意味の解釈もあります。このような神に、実際に“ヌメクラ棒”を披露させるとは、昔の人のユーモアセンスに驚きます。 |
上左写真【弁財天の舞】;音楽・才智・水・芸術の神。弁財天「氏子繁栄、五穀成就のため、清らかな湯を献上致さんとして来候。」湯笹で湯を掻き混ぜながら、「当所当村氏子繁栄、湯玉さんじゃく。」と唱える。 | 上右写真【福禄寿の舞】;長寿を司る人望福徳の福神。禰宜「かかる尊き神座へ、ことすざましきなりをして、御出たるは何者にて候。」、福禄寿「さん候、七福神のうち福禄寿にて候。」 |
上左写真、、左より福禄寿・寿老人そして布袋。寿老人は、長寿・富財・与宝・諸病平癒の神様。布袋は、清廉潔白・大気度量を人々に授ける神様。 | 上右写真は、布袋が湯笹で湯を献じる。 |
上写真は、毘沙門天(右)が蛭子(左)を追う。 蛭子「参候、某は西宮の蛭子三郎にて候。」、毘沙門天「やー、汝は一とせ島へ流され、なべの内を敷地とし東土に帰り万の初魚を食いながら、かかる神座へ出しゃ張るって見苦しい。家へ帰れ帰れ。」、蛭子「先ずお待ち成され、私は神主の御意にて氏子繁栄のため七福神の舞を致して候。」、毘沙門天「いや推参な事を言う。七福神の舞は毘沙門天が請け取った。早く帰れ帰れ。」 |
上写真、不動明王による湯立て |
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《参考資料》 設楽町観光協会提供資料 【神社と神々】井上順孝;実業之日本社 |
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Last Updated 2009-12-29