撮影場所&日; |
山梨県西八代郡三珠町、表門神社 2005年2月6日 |
三珠町の表門(うわと)神社は、社伝では孝霊天皇の御世の創建とのことであるが、【甲斐国志】には永禄年間(1081−4)を始め、数回の造営が記録に残る古い社であります。 現在の建物は棟札から、元禄8(1695)年の建立と判っており、今回のお神楽が奉納された「神楽殿」も同時期の建築物です。 御祭神は、天照大御神・倉稲魂命・瓊瓊杵命であり、文殊菩薩も市川文殊として祀っている。
ここのお神楽を拝見して思ったのは、天津神を中心とした天孫系神々による「農林業予祝」の祭祀である、ということです。
最初に奉納される舞いは【保食(うけもち)の神】の舞であり、保食神(倉稲魂命)が一番最初に舞われます。この食物、特に農耕や穀霊といわれる神格の神の舞が最初に配置されることは、ここのお神楽の“農耕性予祝”を濃厚に表しているといえます。保食神は「古事記」では宇迦之御魂神、「日本書紀」では倉稲魂命と同一神で現されますが、宇迦之御魂神は多くの稲荷社の祭神ですし、その神は別称が豊宇気毘売神といって伊勢神宮の外宮の豊受大神と同一神であったりします。食物神、穀霊の別称の多さと曖昧さは面白いものがあります。
そして【天照大御神】の舞、【瓊瓊杵命】の舞と続きます。前記しました、ここ表門神社の御祭神が、順に舞われるのです。 お囃子は、大太鼓1、締太鼓1、笛5で構成されて、舞自体は「打ち込み」「みてぐら」と云われるの両型が基本で、それに演劇的要素が加わってました。
内容も豊富で、舞の純粋性と演劇性、それに装束の見事さ、、、お薦め!のお神楽です。 |
(食物・穀霊) |
(日本の至高神) |
(木の神) |
(手力男と共に、岩戸開きの功労神) |
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【瓊瓊杵命】
(葦原中津国を統治するために、高天原から降臨した神)
(インドの大黒と習合した財福の神) |
(蛭子命・恵比寿と習合した商業・漁業の神) |
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Last Updated 2009-12-29