撮影場所&日;愛知県一宮市、真清田神社、平成18(2006)年4月29日 撮影機材;Nikon D70+24−120mm、D70s+80−200mm |
真清田神社のご鎮座は神武天皇33年といわれ、御祭神は天火明命(あめのほあかりのみこと)です。この地帯一帯を開拓された尾張氏の祖神で、農業守護の神様として仰がれています。真に清い田というところから、神社の名前が付いたとも云われています。ここの神社と舞楽との関連は古く、そして由緒があります。鎌倉時代の順徳天皇(1210−1221年)の崇敬が深く、多くの舞楽面をご奉納されたということです。そのうち12面が重要文化財、7面が県文化財指定を受けています。「真清田神社縁起」では往古楽家数十家の存在が記されているようで、中世以降も盛んに舞楽が奉舞されていたようです。特に、大嘗祭において久米舞が廃絶しておりましたのを、文政元年(1818)の仁孝天皇の御世に、この神社の林家の烏帽子箱から譜面が発見されて復興に役立てられたということです。 舞楽は本殿に抱かれるように設置された高舞台、楽器と楽座は、存在するだけで楽が聴こえそうなほどに美しい空間です。今回の曲目で、【桃豊舞】は巫女神楽舞ですが、昭和47年の当社御鎮座2600年に時の神宮祭主であられた北白川房子氏が作詞、元宮内庁楽部首席楽長東儀文隆氏作曲、元宮内庁楽部長薗廣晴氏が作舞した美しい舞です。 特に特筆するのは、双竜舞の【納曽利】ですが、巫女さんが天冠に直面で舞われました。このような舞姿の双竜舞を書籍の写真で、拝見したことがありません。蘭陵王を天冠・直面で舞う童舞姿を本(※)で拝見したことはありますが。直面の双竜舞【納曽利】、珍しくも美しい舞ぶりでした。真清田神社さんの舞楽神事は、舞の素晴らしさと舞台環境の見事さも必見でしょう。
《参考文献》 |
上写真【桃豊舞】 |
上写真【振鉾】 |
上写真4枚【納曽利】 |
上写真左右【蘭陵王】 |
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Last Updated 2010-01-01