撮影場所&日;愛知県一宮市真清田神社、平成19(2007)年1月2日 撮影機材;Nikon D80+SIGMA18-50mmF2.8(許可を得て拝殿内にて撮影) |
正月二日、真清田神社さん御拝殿にて、神楽始祭を奉拝させて頂いた。午前9時、初詣参拝者で賑わう境内を、斎館から拝殿に宮司さんや神職さんが参進される。拝殿では御神饌の供饌や宮司さんの祝詞奏上などに続いて、伶人さんにより太々神楽7曲と人長舞1曲が奉舞された。奉仕は神楽方8人、舞人として童男4人と童女4人によって行なわれる。 真清田神社太々神楽の歴史は古く、江戸時代後期の『尾張名所図会』において、駒牽神事に続いて太々神楽が加わっていたことが判るようだ。駒牽神事の日の太々神楽は、春季例祭である桃花祭に対する秋の例祭である。 神楽の曲は13曲であるが、近年には正月2日の神楽始祭と秋の太々神楽でそれぞれ7曲づつ奉舞されている(「七五三舞」は両日共通)。 それぞれの曲名は下記の通りである。 《神楽始祭》1.七五三舞、2.鳥居舞、3.火所舞、4.木綿四手舞、5.日蔭舞、6.馬槽舞、7.面白舞 《秋の太々神楽》1.七五三舞、2.神懸舞、3.恵楽舞、4.桂舞、5.矛舞、6.細目舞、7.鈴竹舞 曲名は神楽歌や採り物とは直接関係ない名前もある。第2,3曲で岩戸開きによる神威再生を歌い上げ、第4〜6曲で神様への奉仕を歌い上げる。そして第7曲において神様への感謝を「萬代の 千代の御神 末おもしろや」と歌い上げるのが、神楽歌の大まかな内容と思った。なれど舞には神楽歌を具象化した所作は少なく、五方と天地中の邪気を祓い清める舞の連続のように見受けられた。第6曲の「馬槽舞」が弓矢を採り物として、いわゆる“蟇目鳴弦”を行なうのは興味深かった。いづれにせよ、舞がシンプルゆえに、その清めのメッセージ性が強く伝わってきた。 美しい拝殿で奉拝させて頂いた神楽始祭は、一年の始まりにふさわしい清々しさであった。 |
上写真;火所舞 |
上左写真;日蔭舞、 上右写真;馬槽舞 |
上写真;木綿四手舞 |
上左右写真;人長舞 |
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Last Updated 2010-01-01