撮影場所&日;滋賀県犬上郡甲良町北落、平成22(2010)年8月21日 日吉神社境内で毎年8月21日に行われる風流に、「おはな踊り」がある。 おはな踊り、名前から想像すると、花を付けて踊るからかと思うが、実は旱魃に由来する悲話が元である。 或る時、おはなという娘が病気になった。娘は鈴が岳の池の神に平癒を祈った。自らの純潔を神に奉げてである。 平癒後、おはな はしかし結婚し、神の怒りに触れることとなる。池の神、すなわち龍神は おはなに、髪を切って自らに従うよう告げる。おはなは毛を切って村人に渡し、池に投げ入れるよう託す。村人がそのようにすると、おはなは息をひきとった。絶命の時、村人に、日照りの時に訪ねてくれれば雨を降らす、と言い残したという。 雨乞いの時に龍神に祈願するのに、人身御供は無くとも、生娘の髪を奉げるようなことが有ったのかもしれない。 「おはな踊り」は、日吉神社境内にある、おはなを祀る「おはな堂」に参拝してから行われる。実際には雨乞いの踊りではなく、おはなが雨を降らせてくれたことを感謝する、喜雨の返礼踊りである。大人はホロを背に、菅笠、太鼓姿で踊る。子供らが、側を勤める。 おはな踊り、返礼の踊りだけでなく、おはなという娘を代表とする、雨乞いに髪を奉げたであろう娘らの供養の踊りである。 |
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Last Updated 2011-08-10