日本!(雅楽・舞楽)
〔鄙舞楽・地方舞楽〕 No.6 おててこ舞〜根知山寺の延年
撮影場所&日;新潟県糸魚川市根知、日吉神社、平成18(2006)年9月1日
撮影機材;Nikon D70s、VR18−200mm、SIGAMA10-20mm

糸魚川市根知谷の雨飾山山麓の集落の村社、日吉神社秋季大祭で奉納される舞を、「根知山寺の延年」という。と云っても地元では山寺の祭り”とか、奉納される曲の名前を取って、“おててこ舞”と総称している。1日、山麓の集落にある金蔵院に稚児・舞人・お囃子方や奉仕者が集結し、午後1時に150mほど離れた観音堂へ出発する。観音堂では神職さんによる神事の後、前日に日吉神社から出御してきて安座してある二基の神輿を担いで、250mほどの日吉神社へ還御する。神輿の御旅所が観音堂ということ、寺で神事を斎行するあたり、神仏混淆の名残を留めており面白い。行列の先頭は多くの神輿渡御では猿田彦命が先導するが、ここでは鳥甲に鳥面の二人が先導する。その二人は怪しげな山伏・天狗の姿を連想する、異様な姿だ。事実、この地はかつては山伏・修験者の聖地で、修験坊12ケ寺が栄えていたそうである。が、現在は金蔵院が残っているのみだが、、、。観音堂を出た行列は午後1時半には、本宮の日吉神社に到着する。そしてやがて舞が奉納される。
舞は1日には10曲が舞われるが、その内容は念仏風流(初期の「かぶき踊り」)、稚児舞楽、お神楽に万歳風と多種多様で面白い。そもそも延年とは「古くは酒宴における詩歌管弦の遊びをさしたようですが、後には主として、諸大寺における法会の後の貴賓接待の折などに、一山の大衆、稚児、或いは遊僧などによって催された直会、遊宴の歌舞を総称したものでした。平安の中頃より鎌倉、室町にかけて大いに流行しましたが、これはいわば仏家における神楽でもありました()」ということだ。つまり何でもアリの娯楽的な舞の場であったということだろうか。なるほど、観てると楽しくって、寿命が延びる(延年)ような気がした。
)【日本の伝統芸能】本田安次;錦正社〜P.164

上左右写真、行道

上左右、稚児

神社に到着すると、稚児が神輿が、舞台の周りを回る。舞台上では、踊り大将と踊児が迎える。

上左右写真【おててこ舞】
若者4人の踊り大将と、子供4人の踊児による舞。

上左写真【鉾の舞】、舞楽「振鉾」を彷彿とさせる舞。
上右写真【鏡の舞】



上左写真【花の舞】 上右写真【弓の舞】

上左写真【万歳の舞】、区長さんに勧められれば舞の途中でも一杯。
上右写真【獅子の舞】


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Last Updated  2010-01-01