■ 平成29(2017)年11月23日 撮影 伊勢神宮 外宮
平成21(2009)年以来、8年ぶりに 伊勢神宮外宮 「新嘗祭」奉幣 の 奉拝・撮影を行ってきた。8年前は晴天で正儀であったが、今回は前夜の雨が続く中での雨儀となった。
実は、、、(御奉仕される祭主様・神職様らは大変なので申し訳ないが) 天気予報で雨であることを確信し、雨中の参進風景の写真を狙って訪れた。
幸い参進・退下される時には小降りとなっていたが、一時は強く降る中での新嘗祭奉幣の儀となった。
祭典自体は奉拝もむろん撮影も出来ないから参道を進まれる(参進と退下)風景が狙うのだが、これが本当に美しい。特に雨儀では乳白色の傘が目に染み入る。
祭典では、奏楽される神楽歌「韓神」が厳かに聴こえてきた。
8年前に撮影した時の祭主さんは天皇陛下の御姉様である池田厚子様であった。池田様は昭和63年から本年6月まで祭主を務められたが、6月19日に退任された。その後は同日に天皇陛下御長女の黒田清子様が就任された。黒田様は10月の神嘗祭に続いて正式祭主に就任されて2回目の
御奉仕で、今回の新嘗祭に望まれた。“凛として”とは安直に使う言葉だが、本当の“凛とした御姿”とは、この黒田祭主様のような御姿を云うのだろうと、感慨深かった。
本当に堂々たる祭主ぶりが、写真からも伺って頂けよう。写真、緋袴で参進されるのが祭主様である。
参進は、天皇陛下からの幣帛の入った辛櫃を先頭に黒の衣冠の天皇陛下勅使様、その後ろを祭主様、神職様が参進された。
午前07時からの新嘗祭・奉幣の儀に向けての参進風景である。
同日の夜、宮中では天皇陛下が新嘗祭を斎行されてらっしゃったことだろう。
祖の納め初めが9月で、納め終わるのが11月。初穂をまず内宮の天照大神に捧げて、最後を天皇が召し上がるのだという。天皇は自ら新米の神饌を盛り分けて、神と共にお召し上がりになるのだという。その儀式に合わせて天皇勅使が天皇陛下からの捧げものを持って神宮に参向されるのだ。黒田清子様・祭主は「天皇大御手代」、つまり天皇の御手の代わりということなのだ。農業国日本の繁栄と民の安寧を天皇陛下が神々に祈って下さる、それが一連の神宮での祭典だが、収穫後の神嘗祭と新嘗祭は秋の祭典として重儀である。
撮影には午前4時に起床、午前4時15分に出発し、外宮到着は午前6時05分であった。
外宮に続いて昼間に内宮でも奉幣が斎行されるが、一般参宮者も多い時間帯ゆえ撮影もままならないだろうから外宮の奉幣参進・退下のみ奉拝・撮影して帰路についた。
|