滋賀県長浜市弓削町、 平成24(2012)年2月撮影 雪の弓削町の観音堂のオコナイを奉拝させて頂いた。 ここのオコナイの特色は、豊穣予祝の餅花に竹を用いることである。ケヤキや桜あるいは柳という例が多いが、マイダマと呼ばれて竹を用いた餅花は初見である。ゆったりと流れるように下がる枝に巻いた餅は、まるで野外の木に雪が付いたような風情ある趣きであった。 そしてもう一つ、宵宮に太鼓を叩いて集落内を周る行事の存在である。冷え切った屋外を太鼓を叩いて周ると、あちこちの家から接待に御神酒、甘酒に茶菓子を持って家主さんが出ていらっしゃる。太鼓を叩いて周るのは、今では餅憑きが終わった後だが、かつてはお餅搗きの準備が成った触れ太鼓だったのかもしれない。あるいは現在のようにお餅搗きの後の深夜の巡行なら、翌朝の本日(ほんび)に備えて忌み籠る合図だったのかもしれない。宵宮も現在では民家でなく集会所で行われるが、その集会所に多くの子供達が集まって所狭しと走り回って遊んでいた。雪で野外で遊べないこの時期、子供達にとって広い集会所内は十分に楽しい遊び場であったことであろう。オコナイの宵宮が遊興で盛り上がった、昔の片鱗を感じさせた情景に心温まる感じがした。 ※弓削の皆様にはたいへんお世話になり、感謝申し上げます。 |
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■宵宮 |
上左写真;竹の餅花。 |
上写真;宵宮の太鼓巡行。 |
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■本日 |
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Last Updated 2013-01-06