滋賀県長浜市大辰己町、 平成26(2014)年1月 大辰己町には2回のオコナイがある。日枝神社の神事オコナイと地蔵堂オコナイである。神仏習合時代においても別々に行われていた可能性があるが、そのことは意味深い。つまりそれぞれ神仏に奉納されるということは、オコナイが神仏を越えた行事であることを示している。オコナイは神様のための行事であるか?それとも仏様のための行事かという区別が意味無いということを示している。これは無論、オコナイの起源に遡る論ではないが、長いオコナイの歴史の中で変質していった結果を現代の我々は目撃しているということである。 地蔵堂のオコナイは、地蔵盆がそうであるように、子供による子供のためのオコナイである。子供が主体となって町内に触れ太鼓(鉦)を行う。オコナイには餅花だけでなく、大小の大根と称される変質した餅花も奉納される。大根と称する餅の造形は、形態的に聖護院大根のような外観である。聖護院大根の歴史は江戸時代末期のようなので聖護院の影響は関係無いだろうが、面白いことである。高月町ではスンダマと称される藁細工がある。このスンダマに餅がへばり付いたのが、ここ大辰己町の大根である。 (大辰己町の皆様、お世話になりました) |
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Last Updated 2015-02-10