撮影場所&日;滋賀県蒲生郡日野町中之郷&杉、平成22(2010)年4月17日 土曜日(17日)、午前中の仕事後に、滋賀県蒲生郡日野町の長寸神社と大屋神社の春季祭礼に行ってきた。 中之郷の長寸神社から午後1時に出発した祭礼行列は、2.5km離れた杉の大屋神社まで太鼓を敲きながら時々、御幣を天高く掲げて向かう。大屋神社に午後2時半頃に到着すると、杉と中之郷の氏子が合同で祭典を斎行する。そして両氏子が今度は一緒になって、今度は中之郷の長寸神社へ向かう。午後4時ころに長寸神社に到着すると、再び祭典。祭典後には大屋神社の氏子が戻って行くのを、途中まで中之郷の氏子が見送って春季祭礼が終わりとなる。私は現地に午後2時に到着したので、大屋神社への道行きから撮影した。 この祭礼の興味深い点が二つ。それは道行きに出る御幣が、ほぼ正方形の板状の御幣であること。第二点は、和紙で花を造ってつけたホイノボリの存在である。 板御幣は、この近隣の祭礼では度々お目にかかる形状である。これはHPでUPしている東近江市妹の春日神社祭礼でのキャプションでも記しているが、用水路の水を堰き止めたり引き入れたりする板を象徴している。ここ中之郷と杉の氏子が合同で祭礼を行うのは、妹がそうであるように、用水に関連した宮座の惣村関連の祭礼であろう。位置的には杉が佐久良川の上流に位置し、中之郷が下流に位置する。川の上流に位置する大屋神社を氏子とする杉に、下流の中之郷の長寸神社の氏子が挨拶に出向く形が、今の道行きに現れているのではないかと私見している。長寸神社の御祭神は事代主命、大屋神社の御祭神は五十猛神であり、共に強いて云えば水関連の神様である。現地の人は、長寸神社の氏子が大屋神社の氏子に嫁を貰いに行く、と仰っているが、むろん俗説と思う。 ホイノボリは拙HPの南山王祭でUPしているように、元は京都の「やすらい祭(花)」の花傘が風流化したものと思っているが、南山王祭では「やすらい祭」のようにホイノボリの下に集うことが魔障除けの意味があると見ていた。ただ今回の長寸神社・大屋神社のホイノボリでは下に氏子が集うことなく、単なる荘厳の一つと化していた。ホイノボリの扱いの違いも、面白いものである。尚、ホイノボリは長寸神社では2本、大屋神社では3本立った。 |
上左写真;大屋神社、上右写真;長寸神社ホイノボリ。 |
上写真;大屋神社ホイノボリ。 |
上写真;長寸神社ホイノボリ。 |
上左写真;道行きで板御幣を掲げる。 上右写真;大屋神社での祭典後、長寸神社へ向かう。 |
上左右写真;両神社での祭典。 |
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Last Updated 2010-05-12