撮影場所&日;滋賀県蒲生郡日野町北脇、平成22(2010)年8月29日 丸山の北側で、国道307号線からほんの20mも入った山の斜面に、その祭場はある。これまでも謎の神票と思って注目していた杉の御神木が、今回の野神祭りの神票と判ったことに、喉の痞えが取れた気分になった。その祭場の脇には未舗装の狭い旧道を渡す状態で注連縄も掛けてある。勧請縄のように頭と尾があるのだがオニや小藁縄が下がることもなく、はたして勧請縄と云って良いのか、あるいは注連縄なのか微妙な縄である。祭場の脇のその縄を支える樹木の根元には土盛をし、竹矢来を組んである。そして左右に一体づつ、山ノ神祭りで見かけるオッタイ(男)とメッタイ(女)を現す股木を安置し、御神体とする。御神体は御神木の両脇にも二箇所あるから、御神体が合計で四箇所存在することになる。御神体の処には、中央の御神木に立てかけるようにゴイズキ(鋤の一種)を置き、供物として御神酒、茗荷の葉に載せた米粉団子、黒ササゲの砂糖煮、塩を供える。午前中、8時ころから祭場の設営が行われ、行事は午後からである。行事は子供の奉納相撲が御神木前の平地で行われる。それまで御幣の立てられていた土俵から御幣が外され、相撲が始まる。ただし最初の一番は「神相撲」と云われ、引き分け相撲である。東西南北豊年豊年、と行司の言上が述べられる。卜いの相撲とは最初の一番は様相が異なる。 されど平等に豊年であれ、との予祝であることには違いない。 |
上左写真;祭場全景、上右写真;御神木と供物など。 |
上左右写真;勧請縄(または注連縄)の下の、オッタイとメッタタイ。 |
上写真;引き分け相撲。 |
■ (付)日野町中在寺の野神祭り祭場 HP「祭礼探訪」さんが調査してきて、案内下さった中在寺(下出)の野神様祭場。 このような祭礼は、人がいかに関わったかが重要なので、また祭礼自体を拝観してきたいと思っている。 |
上写真;祭場全景。御神木の下に、板に描かれた鬼面の神票。 そして我がプリウス君。 |
上写真;古い神票の棄景。 |
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Last Updated 2010-12-01